そこまでせんでも…… [マネー]
今日も、硬貨についてのお話を書こうと思います。
昨日は、日本。今日は、アメリカはニューヨークの硬貨事情についてです。
ニューヨーク市にある中華料理店が1セント玉(ペニー)の受け取りを拒否したという事件(?)が、
社会に波紋を広げているそうです。
この事件というのは、
4月23日の深夜、ニューヨーク市内の店で地元消防副隊長さんが鶏の空揚げを買おうとした際に、
代金の2ドル75セントを支払うため1ドル札2枚、25セント硬貨2枚、10セント硬貨1枚、
5セント硬貨1枚と1セント硬貨10枚をカウンターに置いたんですって。
すると、中国系店員から“ペニー3、4枚だったら受け取れるが、10枚は駄目”と拒否され、
空揚げを持ち帰れなかったというものです。
この事件の背景には格差社会の中で低所得者への差別が広がっているという現実があるそうです。
この客の訴えを受けたニューヨーク州議会議員は、
“アメリカで商売をするなら、アメリカの通貨を受け取る義務がある”と息巻き、
近く州議会に、硬貨受け取り拒否を禁ずる州法案を提出するそうです。
その法案の内容ですけれど、
あらゆる合法的通貨を受け取らねばならないと規定し、
違反すれば500ドル以下の罰金か30日以内の禁固を科すというかなり厳しい内容です。
ここからがちょっとアメリカらしいところなんですけど、
1セント硬貨での支払いを拒否された消防副隊長さんは、
問題の中華料理店の前でわざわざ会見を開いたそうです。そこで、
“小銭の受け取りを拒否されたら、貧しい者やホームレスが食べ物を買う気がなえる”と主張しました。
訴えをきいた州議会議員も、
“この地域は貧しいが、私たちは米国に住んでいる。
ここで商売をするなら、米国の通貨を受け取るべきだ”と語ったそうです。
一方中華料理店側は、“受け取りを強く拒否する気はなかった”と困惑しているそうです。
でも、ちょっとした行為が大事になってしまうところが実にアメリカらしいですね。
ちなみに問題の中華料理店のある地区は、
ニューヨーク市のブロンクス地区というところにあるんですけれど、
この地区は低所得者が多いことで知られているそうです。
そういう背景もあってか、大事になってしまったんでしょう。
ここからは、舞台を日本に移しますね。
日本の場合、支払いに大量の硬貨を用いる場合拒否されることがあります。
どの法律か忘れましたけれど、大量の硬貨は受け取りを拒否してよいとの規定があります。
逆に、100円や200円の支払いに1万円札を出すと店員さんに嫌がられますよね。
というか、ニセ札じゃないかって疑われる場合もありますけど……。
といったところで、今日は終わり。また明日。
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